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これから^_^

執筆者の写真: つねファミリークリニックつねファミリークリニック

一周年記念を終え、これからもしっかりとやっていきます。さて、多くのお祝いとお手紙をいただきました。この場を借りて御礼申し上げます。特にある患者さんのお母さんからいただいたお手紙は私も含めスタッフも涙が出てきました。頑張る力を沢山いただきました。

この一年の気持ちとして、今度医師会に提出する原稿を掲載したいと思います。


新米小児科医として

景色の良いここ白帆台で開業し一年が過ぎました。開業までの経緯は省きますが、大学人から開業医になっていく事への頭の転換がこれほど難しいことかと実感した一年でした。大学時代は科研費の獲得が私にとって一つの大きな仕事であると考えていたので、日々臨床の中にヒントを探していたように思います。特に川崎病診療は自分のライフワークであり、川崎病診断の副症状であるBCG接種の発赤腫脹からヒントを得た川崎病モデルマウスの研究、川崎病後の血管障害を超音波で診る研究などが自分の学位論文、後輩の学位論文につながり、科研費も自分では3回、私が指導した後輩科研1回を獲得することができました。尚余談ですが、川崎病診断基準が久しぶりに新しくなり、大学最後の年に分担投稿したものが論文化され、これが大学人として最後の仕事になりました: Revision of diagnostic guidelines for Kawasaki disease (6th revised edition)

再び本題に戻ります。リサーチマインドは大学人にとって最も重要な事と思います。ただ、開業医になるとさまざまな症状を主訴に来院される患者さん達に自分のリサーチマインドはどこかに吹き飛んでしまったようです。それどころか、押し寄せる多彩な症状の中で、こんなに自分は診ることが出来ないのか、開業当初は不安の塊のようになっていきました。それでも多くの患者さんが毎日訪れます。リサーチマインドを復活させる余裕は全くないですが、こまめに通って下さる方の所見が治療によって良くなっていき、子どもの笑顔が戻ってくるさまは今の自分にとってこの上ない喜びと毎日の生きがいになってきました。なんだ、この感覚は?これは小児科研修医の時初めて外来に出た時の気持ちと同じです。まさに今自分は新米小児科医なんです。この気持ちはこれからも大切にして、このクリニックを続けていきたいです。

末筆ながら、自分を小児科の道に導いて下さった故舘慶三先生、小児循環器に導いて下さった故高永煥先生、小児科診療のイロハを教えて下さったまるおかクリニック院長丸岡達也先生に心から感謝申し上げます。

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